社長が初めて新幹線に乗った日、隣の女性に肩を貸したまま東京まで――降りて初めて、その女性が“昨日結婚したばかりの妻”だと知った。

ilin

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初めて乗った新幹線で、彼はただ隣の席に座った女性へ肩を貸しただけだった。

疲れ切っていた彼女は、いつの間にか彼の肩にもたれ、そのまま目的地まで眠り続ける。  
名前も知らない。  
どんな人なのかも知らない。  
ただの偶然の出会い――そのはずだった。

ところが駅に着いた直後、秘書から告げられた一言で状況は一変する。

「社長、奥様も今到着されたそうです」

そして待ち合わせ場所に現れたのは、ついさっきまで自分の肩で眠っていた女性だった。

なぜ二人は、互いの顔もほとんど知らないまま結婚していたのか。  
彼女はこの結婚について何を聞かされていたのか。  
そして、偶然に見えたあの新幹線での出会いは、本当にただの偶然だったのか――。

肩を貸した数時間から始まった、少し不思議な新婚生活。  
二人が相手の本当の姿を知った時、この結婚の意味も大きく変わり始める。