中世の牢屋に入れられた人は、何を食べていたのか|1431年ロンドン

きょうも中世

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1431年の春、ロンドン。町の西の門ニューゲートは、門の建物がそのまま牢屋になっていました。
朝、囚人が目を覚ますと、番人の手下が手を出します。「ゆうべのベッド代、1ペニー」。
しかも、牢屋が食事を出すという決まりは、どこにもありません。お金のない囚人は、何を食べていたのか。
この年にロンドンの町が作った牢屋の規則をたよりに、ひとりの囚人の1日をたどります。

■ 今回の主人公
ジョン(よその町からロンドンに出てきた大工。借金でニューゲートへ)
※ジョンは架空の人物です。1431年2月23日にロンドンの町が定めたニューゲートの規則から組み立てました。1431年ごろのニューゲートで、名前・事情・その後まで追える「ふつうの囚人」は、確認できた資料の中には見つかりませんでした。
※リチャード・ウィッティントン(市長・商人)、アグネス・フォーティング(1316年にパンを取り上げられた女性)は記録に残る人物です。
※朝・昼前・夕方・夜という1日の順番は、規則の内容を並べた組み立てです。時刻を書いた資料は見つかっていません。
※動画で紹介した料金は、どれも規則が決めた「上限」です。実際に番人が規則を守ったかどうかは、わかっていません。

■ この動画でわかること
・牢屋のベッド代はいくらだったか(1晩1ペニーまで)
・どの部屋に入るかは、何で決まったか
・足かせをつけられない条件
・お金のない囚人の食べ物は、どこから来たか
・重さの足りないパンが、なぜ牢屋に届いたのか
・牢屋を出るときにかかったお金

■ 目次
0:00 冒頭|ゆうべのベッド代、1ペニー
0:44 門が牢屋
1:20 なぜ、ここに
2:04 部屋は、身分で決まる
3:04 ベッド代
3:52 足かせ
4:25 食事は、だれが
5:08 箱と皿
5:54 封をした箱
6:28 軽すぎたパン
7:03 悪い空気
8:03 夕方
8:22 出るのにも
9:00 結び

■ 出典(この動画で確認した資料)
・R. R. Sharpe 編『Calendar of Letter-Books of the City of London: K』fo. 90–90b「Ordenaunces pur Neugate et les prisonners eyns」(1431年2月23日のニューゲートの規則)British History Online https://www.british-history.ac.uk/lon...
・R. R. Sharpe 編『Calendar of Letter-Books of the City of London: I』fo. li b(1406年8月13日、女性のための塔)British History Online https://www.british-history.ac.uk/lon...
・H. T. Riley 編『Memorials of London and London Life』(1868)「Memorials: 1316」(アグネス・フォーティングのパン)British History Online https://www.british-history.ac.uk/no-...
・同「Memorials: 1419」(ラドゲートの牢屋を元に戻す条例)British History Online https://www.british-history.ac.uk/no-...
・John Stow『A Survey of London』(1603)「Gates in the wall of this Citie」(門が牢屋だったこと、建て直しの許可)British History Online https://www.british-history.ac.uk/no-...
・Harvard Law School「Law & Order in Medieval England」(E. P. Kamali の解説:裁判まで進んだ被告の多くは無罪) https://hls.harvard.edu/today/law-ord...
・G. Clark, "The Condition of the Working Class in England, 1209–2004", Journal of Political Economy 113 (2005)(1430年代の建築職人と下働きの日当)
※職人6ペンス・下働き4ペンスは、イングランド全体の建築の仕事の平均です(1430年代で職人5.85ペンス、下働き4.10ペンス)。ロンドンの賃金はこれより高かった可能性があります。
※「もうひとつの門の牢屋」はラドゲートです。1419年に閉じられ、同じ年のうちに元に戻されました。
※イラストは資料をもとにした再現イメージです。1431年のニューゲートの建物を描いた同じ時代の絵は確認できておらず、建物の形は想像です。

■ 音楽
甘茶の音楽工房 https://amachamusic.chagasi.com/
「抜き足差し足」「古の碑石」「秋の歩み」「霧雨の彼方」「ハープを弾くねずみ」「寂寞」「秋うらら」「秋色の丘」「深い闇の奥で」「雨夜のフクロウ」「夏の霧」「雨のプレリュード」
■ 効果音
効果音ラボ https://soundeffect-lab.info/
■ ナレーション
AI音声(Google Gemini)

名もなき人の、ふつうの一日。── きょうも中世

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