北朝鮮の暮らしを動かすお金は、いったいどこから来るのか?

世界の素顔

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北朝鮮と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは、食料不足や厳しい暮らし、そして世界から閉ざされた社会かもしれません。

しかし、夜の平壌には、それだけでは説明できない風景があります。

明かりのついたレストランで料理を囲む人々。

きれいな服を着て、友人と時間を過ごす人々。

スマートフォンを手にし、店では外国から来た商品を買う人々。

もちろん、こうした暮らしが北朝鮮の大多数を代表しているわけではありません。

多くの家庭はいまも、食料や日々の基本的な必要を満たすために苦労しています。

それでも同じ国の中に、外食をし、買い物をし、私たちが想像していた以上にお金を使える人々もいます。

では、その暮らしを動かしているお金は、いったいどこから来るのでしょうか。

北朝鮮の経済を、国から支払われる給料だけで説明することはできません。

市場が日常に深く入り込み、人々が収入を得る方法は多様になりました。

そして平壌の店やレストランをよく見ると、外国から来た食品や衣類、電子機器、生活用品など、国境の外とつながる商品も暮らしの中に入り込んでいます。

外国から商品を買うためには、外貨が必要です。

その流れを逆にたどると、私たちの視線は平壌を離れ、中国との国境へ向かいます。

長い間、中国は北朝鮮にとって最大の貿易相手であり、商品だけでなく、北朝鮮の人々も国外へ出て働き、外貨を生み出してきました。
さらに近年、もう一つの国の存在が急速に大きくなっています。
ロシアです。

北朝鮮とロシアの間では、人や物をめぐる関係が深まり、両国を結ぶ新しい交通路も生まれています。

しかし、現在の外貨獲得には、国境を物理的に越える必要さえない方法があります。

一台のパソコンがあれば、何千キロも離れた外国企業の仕事をすることができます。

アメリカ政府は、北朝鮮のIT労働者が身元や実際の居場所を隠し、外国企業から仕事を得てきた事例を公表しています。

さらに、IT労働による収入とは別に、暗号資産を狙ったサイバー活動も大きな問題となってきました。

川も橋もないインターネットの世界では、人が移動しなくても、価値そのものが国境を越えることができます。

そして、こうした北朝鮮の外貨を調べていくと、長年にわたって繰り返し登場してきた名前があります。

「39号室」。

英語では、Office 39と呼ばれる組織です。

ただし、市場、貿易、海外労働、IT労働、サイバー活動、そして国家が管理する資金を、すべて一つのお金として考えることはできません。

あるサイバー攻撃で得られた資金が、平壌のあるレストランで食事をする人の生活に直接つながっている、と証明することもできません。
それでも、お金の流れを追っていくことで、最初に見た平壌の夜は少し違って見えてきます。

北朝鮮は、世界から閉ざされた国として語られることがあります。
けれど、そこで暮らす人々の生活を動かすお金まで、国境の中だけで生まれているわけではありません。

このドキュメンタリーでは、平壌のレストランや買い物から始まり、市場、貿易、海外労働、中国、ロシア、IT労働、サイバー活動、そして39号室まで、北朝鮮を動かす「お金」の流れをたどります。

最初に見たあの平壌の夜を、最後には少し違った目で見ることができるかもしれません。

ぜひ最後までご覧ください。
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世界の素顔

『世界の素顔』は、世界各国を「人々の暮らし」という視点から見つめるドキュメンタリーチャンネルです。

観光名所や政治だけでは見えてこない、その国の姿を、そこで暮らす人々の日常を通してお届けします。

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本動画では、より臨場感があり分かりやすい映像体験をお届けするため、AI技術を活用して一部の映像イラストやナレーションを制作しています。これらは、綿密なリサーチに基づくオリジナル脚本と、音響設計・映像編集を含む手作業による制作工程と組み合わせて制作されています